| ■2007/03/20 |
個人の商品先物取引にかかる税金は申告分離課税に
● 平成13年3月26日成立の租税特別措置法(平成13年税制改正)によって、4月1日以降、商品先物取引による所得についての課税は、申告分離課税とされました。 従来は、「雑所得」扱いで、ほかの所得と合算した「総合課税」によって確定申告が必要とされていました。従って、所得の多寡による累進課税が適用されていました。 今回は、他の所得とは「分離」して本人の申告により納税する「申告分離課税」とされ、税率は、一律に26%(国税20%、地方税%)とされました。確定申告により納付することは同じです。
● 課税の対象となる取引は、本年4月1日以降平成15年3月31日の差金決済分とされ、それ以降は株式の譲渡益に対する課税方式とあいまって、現状では未定です。 本年3月31日までの建玉については、手仕舞い・決済時期が、4月1日以後となっても「雑所得」扱いとして「総合課税」されます。従って来年2〜3月の確定申告時には、3月以前の建玉分による「総合課税」分と4月以降の建玉分による損益の集計を分けて行う必要があります。 課税の対象となる取引とは、商品取引所法に定める差金決済をしたことによる所得(オプション取引の権利行使等含む)であって、決済差金から、「委託手数料」及び「消費税」など直接に要した費用を控除して計算され、4月から12月末までの決済差金を集計したうえで、プラスであれば申告の必要があることになります。マイナスであれば申告の必要はありません。
● 他の所得との損益の通算は、できません。株式の譲渡損益との通算もできません。 商品取引所法に規定しない他の雑所得である金融先物取引・証券先物取引による所得についても損益の通算はできません。(為替証拠金取引・商品ファンド・海外商品先物取引も対象外) また、現物の受け渡しによって商品先物取引を決済した場合でも、先物取引自体の損益と現物の売買損益とを通算することはできません。 さらに翌年に利益があったとしても、前年の損失を繰越して控除することは認められません。 雑所得のうち、原稿料収入・家賃収入といった商品取引・証券取引以外から発生する所得がある場合は、その金額の範囲内で部分的に商品取引による損失の通算控除が認められます。 また雑所得は、従来20万円以下のものは非課税とされていたものが、今回は廃止されました。
● 年末時点での値洗い損益に対する課税は、ありません。あくまで建玉の決済時点での損益を年間通算したものが対象となります。 また利益金の出金がなくても(証拠金に振替など)、或いは手元に現金がなくても、損益の累計がプラスであれば納税義務が発生します。
● 対象となる個人とは、所得税法に規定する「居住者」及び「国内に恒久的施設を有する非居住者」とされ、業として商品先物取引を営む個人(商品取引所の個人会員など)も含みますが、法人は含みません。
● 商品取引員は書類によって委託者の本人確認を行うことが義務付けされています。委託者からは下記の書類を提示又は写しを提出していただくこととなります。
(1) 居住者の場合
@住民票の写し、
A住民票の記載事項証明書、
B戸籍の附表の写し、
C印鑑証明書、
D健康保険被保険者証、
E(国民)年金手帳、
F運転免許証、
Gパスポート等
(2)非居住者の場合
@外国人登録証明書、
A外国人登録原票の写し また納税証明書などは本人確認に代用できますが、水道料金等の公共料金領収書は該当しないとされます。
● 申告分離課税と総合課税を比較した場合、所得税では、概算ではほぼ給与収入1200万円以上では分離課税が有利です。 年収(給与収入)5〜600万円では、益金が1000万円以上で有利、年収(給与収入)1000万円では益金が300万円以上で申告分離課税のほうが有利となります。 |
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